外部リンクSEOサービスの罠


多種多様なSEOサービスが氾濫している。アルゴリズムが日々変化するなか、サイト運営者としても情報を正確に把握し、正しく選択する力が求められている。その上で、リスクのないSEO、つまり恒常的に順位を保ち、かつ多くのキーワードからの流入を実現できるようなSEOを行っていく必要がある。

順位が上がれば他はどうでもいい。そういう意識でSEO導入を検討すると、非常に危険な時代であることをお知らせしたい。SEOには「6つの対策構成要素」があり、その構成要素を満遍なく施策を行うことで理想のサイトが構築される。SEOで成功している企業、継続的に成果を出しているサイトに共通して見られる傾向は、バランスの良いSEO施策である。それには、時間とコストが必要であることは言うまでもない。一時的に順位を上げることはできても、明日の順位に不安が残るようであれば、SEO本来の役割に反する。短期集中の上位表示を煽り、SEOの施策内容が不明瞭で価格根拠のない安価なサービスには、特に注意が必要だ。昨今のリンク一辺倒なSEOブームには警笛を鳴らしたい。

2008年後半以降、検索エンジン動向を追っていく中で、外部リンク中心のSEOに関するリスクの高まりを裏付ける動きが頻繁に確認されている。特に多く見られる傾向として、検索エンジン側の外部リンクに関連した動きである。以下、時系列で外部リンクに関連したYahoo!検索エンジン側での動きを追ってみた。

■2008年10月29日
Yahoo!がwebマスター向けにスパムリンクの削除を推奨
サイトエクスプローラースパムリンク報告機能を使いスパムリンクの削除を実施することが可能に。
http://info.search.yahoo.co.jp/archives/002924.php
ここでYahoo!が言及しているスパムリンク提供サイトとは下記の通りである。
・相互リンクによってリンク数を増やし、検索結果での上位表示をねらっているサイト
・リンク集サイトを機械的に作成し、リンク集のなかにアフィリエイトリンクを混在させることで、インターネット利用者を惑わせてクリックさせ、アフィリエイトによる収入を目的としているサイト
・他人のサイトの内容をそのまま転載し、サイト内にアフィリエイトリンクを混在させているサイト

■2008年11月22日
Yahoo!インデックス更新
Yahoo!検索結果において一部で非常に大きな順位変動を確認。
インデックス更新にあわせて外部リンクに対する評価基準を一部見直した可能性が高い。
コンテンツがなく、被リンクを強化するためだけに作成されたリンク集サイトなどスパムリンク提供サイトと見られるサイトからのリンクを精査。外部リンクの多くをそういったサイトから得ていたサイトの順位が下降するといった傾向が見られる。

■2008年12月4日
Yahoo!インデックス更新
ダイレクト検索の組込みや検索結果内におけるOverture表示箇所デザイン変更とともに
スパムリンク対策に関するアルゴリズム修正とそれに伴う検索結果順位の引き締めの動きが活発化。インデックス更新のタイミングで一斉に機能修正等を加えている可能性が高い。
変更内容は、スパムサイトから外部リンクを得ていたサイトの順位が低下している傾向が見られる。

■2月25日
Yahoo!インデックス更新
大きな順位変動を一部サイトで確認。サイト内の評価基準の一部見直しに加え、依然リンク元の精査の動きが見られる。

以上、ここ数ヶ月の動きを見ると、特にYahoo!においてGoogle同様にリンクの評価基準を引き締めていることが伺える。今以上に自社ウェブサイトにはられているリンクには十分目を光らせ、リンク元を精査していくことが重要と言える。

そこで、Yahoo!、Googleがスパムリンク報告フォームで挙げている注意点を以下にまとめてみた。大きく4つの視点で、自社ウェブサイトのリンク元を精査していただきたい。

1.検索する利用者を転送、誘導するためだけに作られたコンテンツの存在しないリンク集
2.隠しテキストや薄けし文字などを使ったリンク
3.過度で大量なリンク構造となっているウェブサイト
4.重複したウェブサイトまたはページからのリンク

その他、Yahoo!が「検索エンジンスパム」として言及しているサイトに関しては以下を参考にして頂きたい。
http://info.search.yahoo.co.jp/archives/002839.php

望まないウェブサイト、ページからのリンクを受けていると見られた場合。その際は、前述のサイトエクスプローラースパムリンク報告機能を使い、スパムリンクの削除を実施するなどの対策。さらには、現在サービスを受けているSEO会社とは別の会社の外部環境診断サービスなどを活用し、セカンドオピニオンをとってみることをお勧めする。

検索エンジンスパムに該当すると判断された場合、順位下降や、インデックスから随時削除されるリスクは日々高まっていることをご理解して頂きたい。

最後に、昨今増えている外部リンクに特化した成果報酬型SEOサービスにも注意が必要だ。低価格化する一方で、トラブルは増加している。

弊社がご相談いただいたケースは詐欺まがいで耳を疑った。成果報酬で契約したものの順位が一向に上がってこない。リンクの手配は全くされず、そのまま契約期間が終了。結果的には初期費用を支払って契約終了となったそうだ。

ウェブサイトを活用しマーケティングを実践していこうと奮闘する、一生懸命な思いとは相反して、リンク中心、さらには詐欺まがいなSEOサポートが多数出回っている。この現状を解決するには、SEO導入企業側の意識改革が必要不可欠である。

SEOを導入する企業は、検討中SEOサービスの価格とサービス内容が相場から外れていないかどうか、この点も確認していただきたい。SEO提供側は、徹底した説明責任を果たすことが礼儀であることを肝に銘じるべきだ。できなければ、それこそがリスクの顕在であり、危険なSEOサービスであると言っているのと同じことである。

・実際にどういった手法で順位向上を図っていくのか
・その中に前述のようなスパムリンクはないか
・外部環境を調査した上で自社サイトにとって適切なバランスのとれた適量でのリンクを受けることができるサービスか。
・外部リンクだけに終始せず、サイト内の環境調査、課題を把握した上で必要な策としての外部リンクサービスの提供なのか

といった部分を確認し、納得した上でのSEOサービス導入を推奨する。

顧客利益を無視したSEOサービスが氾濫するなかで、SEO導入企業サイドが適正な知識、判断基準を持つ。これこそが、自社ウェブサイトを守る一番の方法である。

(執筆:ライツユニット K.Y)

【japan.internet.com(検索エンジンマーケティング)掲載コラム】

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投稿者 aunpr : 2009年03月16日